不倫・DV・金銭トラブル・離婚——
この記事は、こういった問題を抱えて『裁判をすれば解決できるのか』と考えている方に向けて、まず現実を知っておいてもらいたいと考え書いています。
「弱い人の味方になってくれるのが裁判所」
そう信じている人は少なくありません。
「相手が悪いのだから、裁判にすればきっと分かってもらえる」
「自分は被害者なのだから、裁判所は助けてくれるはず」
そう考えたくなる気持ちは自然なことです。
しかし、裁判所書記官・事務官として20年、主に民事裁判実務に携わってきた経験から言えることがあります。
裁判所は、正しい人の味方でも、弱い人の味方でもありません。
裁判所は、「どちらが自分の主張を証明できるか」という点をみているのです。
実際の裁判の現場を内部から見てきた立場から率直に言えば、訴訟手続は「結構冷たく、現実的」なのです。
特に民事事件に関しては、温情的判断がされることはまずありませんし、裁判官は、同情や感情では動けないのが原則なのでそこは仕方ないと割り切ったうえで、自身の戦略を考えていくしかありません。
まずは裁判をするかしないかを判断する前提として、裁判所や弁護士が何を軸に動いているのかということについての認識は持っておいた方がよいでしょう。
【この記事でわかること】
・裁判所が「弱い人の味方」とは言えない理由
・裁判で証拠がないとどうなるのか
・弁護士に頼む前に自分で準備すべきもの
・自力で証拠集めが難しいときの選択肢
裁判所は弱い者の味方ではない
裁判所が見るのは「どちらが証明できるか」
裁判所は正しいことを言った人や弱い人の味方をする判断機関ではありません。
そもそも「正しい」とか「真実」とかいうものは当事者の立場によって判断が変わるものです。また「弱い人」という概念も曖昧です。
仮に裁判所が世間一般の意見や感覚をもとに「かわいそうな事情があるから」「世間的に弱い立場だから」という理由だけで判断してしまえば、契約書や証拠を残す意味がなくなってしまいます。そうなると、誰も安心してお金を貸したりできません。経済的弱者と考えられる「個人」「中小企業」に常に有利な判決となる可能性が高くなり、「経済的強者」である銀行を始めとした金融機関は中小企業や個人にお金を貸さなくなることが容易に想像できます。
では裁判所が誰の味方かというと『自分の言い分を証明した方の味方』です。「味方」だとちょっと語弊がありそうなので『証明した方を信用する』とでもしましょう。
より正確に言えば、裁判所は「証拠によって確認できる事実」を重要視し、それをもとに判断する場所です。だから、どれだけ本当のことを言っていても、それを裏付ける材料がなければ」、裁判所はその主張を認めにくいのです。
厳密には「主張責任」や「立証責任」などといった法律的な考えが出てくるのですが、当ブログではそういった難しい専門的用語を知らなくても理解していただけるように話を展開しますので解説は割愛します。
これはある意味公平だと思います。
お金持ちかどうかでもなく、学歴があるかないかでもなく、美醜の差でもなく、性格の良し悪しでもなく、涙を流した量の多少でもなく、客観的な判断材料を持っているかいないかで決まるのですから。
実際に、「原告は弁護士へ依頼して代理人付き、被告は代理人なしの本人訴訟」という案件で、被告本人が的確な証拠を示して自分の主張を証明し、原告の請求を打ち負かした訴訟も目にしてきました。(原告代理人がかなり頼りない感じだったというのもありましたが…)
あなたがどれだけ辛い思いをしても、どれだけ相手がひどい人間であっても、自分に主張を裏付ける証拠が乏しければ裁判所はあなたの言い分をそのまま認めることはできません。
裁判官は当時者の過去を直接知らない
裁判官は、争いの当事者とは「赤の他人」です。「赤の他人」である以上、当事者同士の間で過去に何があったかを知る由もないですし、タイムマシーンに乗って当時の状況を見に行くことも出来ません。
なので、双方の主張の是非を判断するための拠り所とするものが必要となり、当事者はそれを「証拠」として裁判官に示さなければならないのです。
裁判官も人間ですから、心の中でどちらかに同情するような気持がゼロではないかもしれません。しかし、判決における判断基準になるのは「気持ち」ではなく「証拠に基づく事実」しかありません。
だから、結果として「弱いほう」ではなく「証拠をきちんと出せたほう」に有利な判断を出すしかないのです。
感情ではなく、証拠に基づく事実で判断する
では、「証拠」とは具体的にどんなものがあるのか、イメージしやすいものから挙げてみます。
- 契約書・念書・合意書などの書面
- 領収書・明細書・給与明細・通帳といった類のコピーなど
- LINEやメール、SMS・DMなどのメッセージ履歴
- 通話録音、打ち合わせの録音データ
- 写真・動画・監視カメラなどの映像
- 日記やメモ(日時や経緯が具体的に示されているもの)
- 第三者の証言
また、証拠の中でも「強めのもの」「弱めのもの」とがあります。一例としては次のような感じです。
- 公正証書といった公的文書:かなり強い
- 相手が自分で書いた文書・メール等:強め
- 自分の日記・メモ:補助的(他の証拠と併せて評価)
証拠になりそうなら何でもいいのではなく、「自分の言い分を裁判官に納得させるに足る」ものでなくては意味がありませんが、完璧な証拠がなくてはダメというわけでもありません。小さい証拠でも「点を集めて線にしていく」イメージで立派な証拠になり得るケースもあります。
弁護士に頼めば証拠は何とかなる?
弁護士は味方だが、魔法使いではない
もちろん弁護士は依頼者の代理人として、あなたが有利な判断を受けられるように奔走してくれるはずですが、ここにも誤解が生まれがちなポイントがあります。
弁護士は「依頼者のために最善を尽くす」存在ですが、だからといって「あなたの言い分をそのまま信じてくれる人」かどうかはまた別問題です。
弁護士としての普通の感覚を持っていれば次のような事柄を見ているはずです。
- あなたの話の信憑性
- 集められる証拠の内容と量
- 相手側の反論が予想されるポイント
- 裁判になったとき、現実的に勝ち目があるかどうか
つまり、弁護士も結局は「証拠」をベースに判断します。あなたがどれだけ「本当にあったことなんです!」と訴えても、証拠が乏しければ
- 「この主張は立証が難しいです」
- 「ここまで請求額を下げた方が現実的です」
- 「訴訟より示談交渉で着地を狙った方がいいかもしれません」
といったアドバイスになることも十分考えられます。
それはあなたを裏切っているのではなく、「裁判所がどう見るか」を冷静に見積もって妥当な判断をしているだけです。
弁護士ができるのは証拠集めのサポート
弁護士に依頼すれば証拠もなんとかしてくれるのでしょうか?
結論は「何とかしてくれません」です。
ここもよくある誤解ですが、残念ながら弁護士は魔法使いではありません。裁判官と同様に、弁護士もそもそもは争いの当事者ではないのですからその争いに関する証拠を持っているはずはなく、弁護士にそこまで頼れないのは致し方ないことです。
弁護士ができるのは
- どういう証拠があると有利か、を教えてくれる
- あなたのスマホや書類から、証拠になりそうなものを一緒に探してくれる
- 裁判所を通じた資料の開示請求など、法律上の利用できそうな手続きを提案する
といった「証拠集めの設計とサポート」です。
裁判で証拠になるもの
ですから、あなたの手元に何も残していない、LINEも消してしまった、書類も捨てた、という状態だと弁護士も打つ手が限られてしまいます。
なので本当に大事なのは
「トラブルになりそうだ」と感じた段階から自分で証拠を残す意識を持っておくこと
です。
書面・LINE・メール・録音・写真・日記
たとえば、次のようなものは要チェックです。
- 証拠になるかもしれないもの
- 【スマホの中】
・LINE・メール・通話履歴・写真・スクショフォルダ
・クラウドに自動保存されているバックアップ
【お金の記録】
・通帳・ネットバンキングの明細
・クレジットカードの利用履歴
・レシート・領収書・振込票
【生活の足跡】
・交通系ICカードの履歴
・サービスの利用履歴(ホテル・サブスク・通販サイトなど)
・SNSへの投稿やいいねの履歴
今からでも小さな証拠を積み重ね、「点から線」にする
そして、「過去の証拠」だけでなく、
「これからの証拠」を作ることもできます。
- 今日の出来事を、できるだけ具体的にメモしておく
- 相手とのやり取りは、できるだけ書面やメッセージで残す
- 重要な電話は、録音しておく(自分が会話の当事者なら原則OK)
- 合意事項は、簡単でもいいので書面にしてサインをもらう
こうした積み重ねが、半年後・一年後に、
「裁判所が判断できる材料」として効いてきます。
多くの人は、トラブルが起きてから慌てて証拠を探し、
「もっと早くから残しておけばよかった…」と後悔します。
弁護士に委任したからといって何もかも丸投げにできるわけではない以上、「いざというときのために、今から自分で証拠を残しておく」いう発想に切り替えることが大切です。
【参考】弁護士相談時に用意しておくとよいものリスト
- 時系列メモ
- 相手とのLINEやメール等のやり取りの履歴
- お金の動きが分かる資料
- 写真、録音、動画
- 相手の住所、勤務先、連絡先
- 自分が相手に何を求めたいのか
- すでに相手へ送った書面やメッセージ
証拠がなくても戦えるケースはある

証拠がないと戦えないわけではないが厳しい
全くダメでもないんですが、厳しいとは思います。
証拠がないと厳しいのは事実。でも「完全にゼロ」というわけでもない
という微妙なラインです。
裁判では「権利を主張した側が証拠を出す」必要があるので、証拠がないと戦いにくいのは間違いありません。
しかし、
- 当事者本人の供述(あなた自身の証言)も「証拠」の一種
- 小さな証拠を積み重ねて「状況証拠」として評価してもらう
- 相手の主張の矛盾をついて信頼性を下げる
といった戦い方もなくはありません。
また、「証拠が決定的ではないから絶対に負ける」とも限らず、相手の出してくる証拠があまりにお粗末であれば、あなたの供述の方が信用されるケースもあります。
とはいえ、やはり「証拠があるほうが圧倒的に有利」であることは事実です。
証拠がなくても戦える可能性があるのはどんな場合か
証拠が弱くても勝てるケースはあります。
代表的なのは、相手がこちらの主張を認めた場合や、訴状を受け取っても何も反論してこない場合です。
ただし、それは「証拠が不要」という意味ではありません。相手が後から争ってくることもあるので、やはり証拠の有無は無視できない重要事項です。
説明のために事例を挙げてみます。
- 説明のための具体例
- 原告であるあなたが、被告に対して100万円貸したのに返してくれないので弁護士に委任し裁判を起こすことにしました。
弁護士からは「100万円貸したという証拠を用意するように」と言われました。
そこで、証拠となりそうなものを探してみました。その結果は以下のとおりです。
1 貸した日や、貸した際に念書を書いてもらった記憶はあるが、その念書が見つからない
2 貸したお金は自宅の金庫に保管してあった中から出したので、通帳に金融機関から100万円相当額を引き出した履歴が残るといった客観的証拠もない
3 貸したときは自分と被告と二人だけでやり取りしたので、何か証言してくれる第三者もいない
4 上記のとおり証拠らしい証拠はないが、ずっと日記を付けてきた習慣があり、貸した日の欄に「100万円貸した」旨の記述がある。
このような状況のもと、貸してから10年近くが経過しようとしており時効の関係もあるので、とりあえず裁判所に訴状を提出しようと弁護士から提案されそれに従いましたが、証拠としてはかなり手薄な日記の写しと、訴状のみの提出になりました。
- 訴状提出後の流れ
- 無事に訴状は受理され民事の担当部署も決まりました。
原告からの訴状を受理すると、裁判所は相手方である被告に対しその訴状を「特別送達」という書留郵便の厳重版のような方法で郵送します。(この特別送達には、郵便物を受け取った人や受け取った日時の訴訟手続上の証明力があります)
訴状には「第1回口頭弁論期日(法廷で裁判が開催される日)呼出状」という書面が同封されるのですが、その書面では「〇月〇日までに答弁書を出せ」という趣旨の文言が記されています。
「答弁書」とは、訴状で原告が求めていること(今回の事例で言えば「原告が被告に100万円貸したから返せ」ということ)に対して、その請求内容を認めるとか認めないとかいった、被告側の反論・意見を述べる書面です。
相手がこちらの主張を認めた場合
上記の流れを経て、第1回口頭弁論期日を迎えました。
そして、被告も出頭し、原告の請求は全部認める(100万円借りて確かに返してない)旨の発言をしたとします。
あるいは、被告は出頭しなかったものの答弁書は提出されており、その答弁書中で原告の請求を全部認めるという記述があるとします。
要は、被告が「そうなんだよ、原告の言うとおりなんだよ」と言っちゃってる場合です。原告の言い分を被告が同意して認めている以上争いはないのですから、改めて証拠を出して原告の請求を正当化する必要はないわけです。
このケースだと、原告側で証拠書類の提出をしなかったとしても、原則、原告の請求は認められる判決がでます。
判決主文の内容としては「被告は、原告に対し金100万円を支払え」といったものになります。
判決の形式としては「調書判決」とか「認諾調書」(これは「判決」とはちょっと違います)とかいろいろありますが、原告の請求が認められるということには変わりありません。判決だと当日中に言渡されることも多いです。被告が出頭していると、場合によっては判決言渡しの前に一旦「和解期日」が開かれたりすることもあります。
相手が反論してこない場合
このパターンでも第1回口頭弁論期日が開かれるのは同じです。
ただこちらの場合は、訴状を受け取ったにもかかわらず被告が口頭弁論期日に出頭せず、答弁書も出さずでなんの反応もしてきません。
「擬制自白」といった法律的な表現をします。ものすごくざっくり言うと「何も反論しないなら認めるってことだよね」的なことです。
このケースでは被告側の反論等がないままでも「弁論終結」といって裁判手続が終了し、判決言渡し期日が指定されます。こちらも、原則として原告の請求どおりの判決が言い渡されます。(※ただし、裁判官によっては貸したという根拠が薄すぎると感じて、補充の証拠を出せと求める可能性もあります。)
こちらのパターンが【相手が争わない】パターンと違うのは、被告の真意がわからない点です。
それでも、判決が被告に送達された後もそのまま被告からの反応がなければ、一定期間経過後に判決が確定します。こうなれば被告はもう争うことができないので、原告が証拠を提出する必要もなくなります。
ただし、後出しで争われると証拠が必要になる
書記官として仕事をしていた際に上記のパターンでよく見かけたのが、判決を受け取って慌てた被告が控訴するといった案件です。
控訴する被告の考えとしては
- 訴状を放置してしまってて出頭しなかったけど、借りてないから争うぞ
- 確かに借りたけど、ちょっと話し合いしてもらって、で分割とか少し減額とか検討してほしいなぁ
- ちょっとまったーっ、判決なんて送られてきちゃってどうしよ。とりあえず時間稼ぎ!
と様々だと思います。
ただ「争うぞ」の場合だと、原告であるあなたは残念ながら臨戦態勢に突入せねばなりません。貸したときの念書を探し出すなどの、とにかく何か客観的なもっと強い証拠を用意しなくてはならなくなります。
そうしないと「100万円を貸した」という事実を第三者である裁判官に納得させることができず、100万円を返してもらう根拠がないという判断を受けることになってしまうかもしれません。
「文書提出命令」などの方法も検討の余地あり
民事訴訟法では「文書提出命令」「文書送付嘱託」といった手続きが規定されています。
制度の趣旨や効果についての詳細は省きますが、これらの申立てをして裁判所が「あ、そうだね。この書類は裁判所としても見てみたいな」といった判断をすれば、申立てに沿った命令等が発令されることになります。
この手続きを利用することで、証拠を手に入れることが可能なケースもあるでしょう。
ただし、文書所持者が必ず当該文書を提出してくれるかどうかは別問題なので、そこは注意が必要です。
自力で限界なら探偵事務所という選択肢もある
不倫・浮気では報告書が武器になる
自分の主張を証明する証拠は「自分で」用意しなければならないという話をしてきました。
ここから先は、特に「不倫・浮気・男女トラブル」に関係する人向けの話です。
お金の貸し借りや契約トラブルとは違い、不倫の証拠は自分ひとりで集めるのが難しいことも多々あります。
「自分で」というのは、必ずしも自力で見つけたり探したりするものばかりを指すのではありません。自分以外の第三者が関与した証拠であっても、裁判所がそれを証拠として認めればなんら問題はないのです。
その最たるものとして「探偵事務所(興信所)が作成した調査報告書」が挙げられるでしょう。不倫等が絡んだ案件では大きな威力を発揮します。
探偵事務所選びのポイントは押さえたい
「他人を尾行したり張り込んだり、そんなストーカーみたいな行為が許されるのか!」という話を聞いたことがありますが、公安委員会に届けを出し、探偵業法に沿って業務を行っているのであれば、尾行や張込みそのものが直ちに違法になるわけではありません。
ただし、住居侵入、盗撮、違法なGPS利用、脅しのような調査などは別問題です。
だからこそ、探偵事務所を選ぶ際のポイントとしては、依頼する側も「安さ」だけでなく、「適法性」や「報告書の質」といった調査力の品質を見極めて選ぶ必要があります。
合法な調査と違法な調査の境界線
【合法】
・公道での尾行
・公共の場所での撮影・記録
・聞込み調査
【違法】
・住居への不法侵入
・盗聴器の設置
・通信の傍受
・個人情報の不正取得
違法な方法で取った証拠は裁判で使えない
ここが最も重要なポイントです。
違法な手段で取得した証拠は、裁判で証拠として採用されない可能性が高いです。違法な調査で取った映像・音声があっても、それを法廷で使えなければ意味がありません。
だからこそ、探偵事務所を選ぶときは「合法的な手段で、裁判で使える報告書を作れるか」が最重要の判断基準になります。
➡️【「証拠になる報告書」が欲しい人へ:探偵事務所おすすめ3選】
優秀な探偵事務所が作った調査報告書であれば、裁判の証拠として実に大きな武器になりえます。
もちろんそれなりの費用はかかるので依頼にあたっては検討しなければならないでしょう。しかし、この証拠があることで、事案の性質によっては面倒な手間を省ける結果をもたらしてくれる可能性も非常に高いのです。
余談ですが、探偵事務所の業務は多岐にわたります。「浮気調査」をはじめとし、「人探し」「ストーカー対策」「信用調査」「素行調査」など、結構いろいろな依頼に応じてくれます。
もちろん、法律の縛りがありますので業務の限界はありますが、何か困り事があった際には探偵事務所に相談してみることで、案外早く悩み事が解決できるかもしれません。
もう一度、諦めず何かないか探してみる
とはいえ、自力で証拠を揃えられたほうが、費用もかからず経済的なのは確かです。
もし、どうしても裁判をしたい、しなければならないような状況になった時にはとにかく自分の周りにある証拠になりそうな物たちを、片っ端から集めておきましょう。
厳密には「証拠能力」とか「証明力」とか法的に考えるべき問題もなくはないですが、基本、ありとあらゆる書面、モノが証拠になる可能性があるのです。
「契約書」や「合意書」といった相手と取り交わした書面はもちろんのこと、「日記」「自分で手書きしたメモ」「何かの印刷物」などのちょっとした書面でもいいのです。
また、証拠になりうるものは無制限とされており、書面以外のものでもOKです。録音したものや録画したものも証拠として扱われる可能性が大きいです。
ただ、証拠として最も重要視されるのは「書面による証拠」なので、「あの時のやり取りを残した紙が何かなかったかな」をよーく考えて思い出しましょう。「こんなものゴミだよね」としか思わなかったものが重要な役目を果たしてくれるかもです。
まとめ
裁判を起こすって、何となく想像できるでしょうがやはり大仕事です。
裁判を起こす人の多くが弁護士に依頼していますが、それで自分が何もしなくてもいいわけではないことがおわかりいただけたかと思います。
この記事のポイントを整理するとこうなります。
- 裁判所は「正しい人」「弱い人」の味方ではなく、証拠を示した人の味方
- 弁護士はあなたの代わりに動いてくれるが、証拠を作ってくれるわけではない
- 証拠がなくても戦える場合はあるが、あるほうが圧倒的に有利
- 探偵事務所の調査報告書は、特に男女間の案件で強力な武器になり得る
今すぐ出来る「証拠を残す」チェックリスト
裁判にかるかどうかに関わらず、トラブルの気配を感じたら今日から始めてみてください。
□LINEやメールのやり取りをスクショで保存した
□通帳・明細・領収書など金銭の記録を手元に確保した
□重要な出来事を日付入りで日記やメモに残している
□重要な電話や会話を録音する習慣をつけた
□合意したことは口頭だけでなく書面やメッセージで残した
「こんなものが証拠になるの?」というものでも、点が集まれば線になります。捨てる前に一度考える、それだけでも大きな違いになります。
仮に、あなたに法律的素養がある程度あって、自分で訴訟手続を全部やれると思っても、「主張書面の作成」「証拠の準備」「相手方代理人との対応」「裁判所の指示の正確な把握」など骨の折れる作業が山積みです。それらを仕事の合間にやるとなったら、余程の精神力と体力がないとなかなか厳しいでしょう。
頑張ったからといって勝てるという保証もありません。
裁判を起こすかどうかは、「証拠をきっちり準備できるか」「勝算があるか」「そもそも本当に裁判にしないと解決できないのか」などをよくよく検討してからがいいと思います。
証拠は欲しいが、自力では限界を感じているあなたへ
証拠を集めたいけれど、自分一人では限界がある……。
そう感じたとき、探偵事務所という選択肢があることを当記事中で書きました。
ただ、探偵事務所の実力もピンキリです。「撮れました」で終わる報告書と、交渉でも裁判でも使える内容を備えた報告書では、まったく価値が違います。
どうせ依頼するなら、後者を選んでほしい。そのための選び方を、裁判実務で実際に報告書を見てきた立場から以下の記事でまとめています。
➡️【「証拠になる報告書」が欲しい人へ:探偵事務所おすすめ3選】
※ご自身の状況別に、次の記事も参考にしてください。
◆まだ探偵に頼むかどうか迷っている人へ
➡️【探偵に頼む前に自分でできる証拠集め】
◆浮気・不倫の証拠を本格手に抑えたい人へ
➡️【証拠になる報告書がほしい人向けの探偵事務所比較】
◆探偵選びで失敗したくない人へ
➡️【悪徳探偵にひっかかる前に確認したい5つのチェック】