ハウスクリーニング見積テンプレ:聞くこと・伝えること全リスト(追加費用の言い方つき)

ハウスクリーニング見積テンプレ:聞くこと・伝えること全リスト(追加費用の言い方つき)

ハウスクリーニングは「作業が上手い人が勝つ」と思われがちですが、現場目線で言うと勝敗を分けるのは別のところです。それが何かというと、
見積が正確な人が、単価を守り、クレームも減らし、仕事を長く続けることができるということです。

なぜなら、赤字や揉め事の多くは“技術力のなさ”ではなく、事前の認識ズレから起きるからです。
「ここまでやると思った」「そこは追加だと思っていた」——このズレが、当日の現地での空気を悪くし、「ここは料金に含まれてるんじゃないんですかぁ」という値下げ圧力にもつながります。

そこでこの記事では、作業日当日に揉めないための 見積テンプレ(質問項目) と、追加費用を角を立てずに伝える 言い回しテンプレ をまとめます。コピペして自分用に調整して使ってください。

→独立で迷わないために“フランチャイズ”という選択。ブランド力の「おそうじ革命」

結論:見積は「値段決め」ではなく「事故防止」のために行う

見積の本質は、価格を決めること以上に、事故(赤字・クレーム・無償追加)を防ぐことにあります。
見積が甘いと、「どこまでやればいいのか分からなくなる→作業時間が読めない→焦る→品質が落ちる→クレーム→再訪問→料金を取れない余分な作業」という負の連鎖に入ります。

こんな事態を避けるために見積の時点でやることはシンプルです。

  • 作業範囲を言語化する(これは「含む/含まない」)
  • 追加料金になる条件を事前に明文化する(重度汚れ等)
  • 作業環境(駐車場・水・電気・動線)を確定する
  • リスク(経年劣化等)の免責事項を説明する

ここを確実にやることでで、単価に見合わない仕事を背負いこむ必要がなくなります。

赤字・クレームが起きる見積の落とし穴

見積でつまずくポイントは、だいたい次の3つです。

1)範囲が曖昧
「水回り一式」が、どこまでを指すのか人によって違います。換気扇は分解するのか、鏡のウロコはどこまでやるのか、収納内は含むのか。ここが曖昧だと、「認識のズレ→クレーム」に繋がります。

2)“重度”の定義がない
油の固着、カビの深部、ウロコの固着などは、同じメニューでも作業時間が倍以上変わります。“重度”の定義を最初に明確に伝えておかないと、作業途中での追加を言い出しにくくなり、結果的に無料作業ということになりがちです。

3)現場環境の確認漏れ
駐車場がない、エレベーターなし、養生が必要、家財が多い、作業場所が狭い…。これらは地味に時間を奪います。見積で押さえないと、単価に見合わない過度な業務をこなすことになります。

現地確認テンプレ(コピペ可)

以下は、現地でそのまま使える確認項目です。自分のメニューに合わせて加除して使ってもらってOKです。

【A. 基本情報】
・住所(階数/エレベーター有無)
・希望日時/作業時間の制約(○時まで等)
・立会い有無/鍵預かり可否

【B. 作業対象と範囲(最重要)】
・対象箇所:キッチン/換気扇/浴室/トイレ/洗面/窓/床 など
・含む範囲(具体):
 - 換気扇:表面のみ/分解洗浄(どこまで分解)
 - 浴室:エプロン内部の対応可否
 - 鏡:ウロコ軽度は基本内/固着は追加扱い
 - カビ:表面まで/パッキン深部は追加(または免責)
 - 収納内:有無/量/中身の移動は誰がやるか

【C. 汚れ・リスク要因】
・油汚れ/水垢/カビの程度(可能なら写真記録)
・築年数/設備の劣化(腐食・ヒビ・浮き)
・素材(樹脂/特殊コーティング/大理石調等)
・破損リスク(既存の傷・割れ・塗装剥がれ)

【D. 作業環境】
・駐車場(有/無/有料の場合の負担)
・水・電気の使用可否
・養生が必要な箇所(床/壁/家財)
・ゴミ処理(持ち帰り/現地)

【E. 追加になりやすい項目(先に宣言)】
・重度汚れ(固着、焦げ、カビ深部)
・分解作業が必要なタイプ(換気扇等)
・高所作業(脚立追加、安全要件)

このテンプレの狙いは「細かく聞く」ことではなく、後から揉めそうな論点を先に潰しておくことです。

追加費用の言い回しテンプレ(角を立てない)

追加費用は、言い方を間違えると“後出し”に見えてしまい、依頼者の不満の原因になります。
コツは、相手の不安(当日いきなり作業や料金が増えるのが嫌)を先に言語化して、2パターン提示にすることです。

使いやすい言い回しは次の通り。

  • 「当日になって金額が変わるのは不安だと思うので、追加になる条件を先に明示しますね」
  • 「基本料金で対応できる範囲はここまでです。この状態だと追加作業が必要になる可能性があるので、事前に2パターンでご案内します」
  • 「落とせるかどうかは現地で判断になりますが、重度の場合は追加○円、軽度なら基本内で可能です」
  • 「設備を傷めない範囲でやるのが前提です。無理にやると設備を破損するリスクがあるため、安全側の無理にやらない前提での見積にしています」

ポイントは、“料金が上がる”ではなく“ 条件分岐点”として語ることです。

見積書に最低限入れる項目(揉め防止)

見積書は凝らなくていいので、最低限これだけは入れてください。

  • 作業箇所と範囲(含む/含まない)
  • 追加料金の発生条件(例:重度汚れ、分解作業)
  • 駐車場・資材費の扱い
  • 作業時間の目安
  • キャンセル規定
  • 免責事項(経年劣化、素材由来で落ちない汚れ等)

これがあるだけで、「言った言わない」によるいざこざが激減します。

まとめ:見積が固い人ほど、単価相応の作業で済み揉めない

見積は、どういう“型”を作るかが勝負です。行き当たりばったりでお客ごとに対応を変えるのは、口コミの低評価にも繋がりかねません。
今日からは「作業範囲の言語化」「料金追加条件の明文化」「作業環境の確認」をセットで運用してください。

次の記事では、見積で集めた顧客を“集客資産”に変えるための 口コミ依頼の台本 を紹介します。→記事はこちら

FAQ:見積でよくある質問

Q. 写真だけで見積してもいい?

A. 可能ですが、条件付きです。写真見積は「概算」になりやすく、当日のズレ(重度汚れ・作業範囲・設備劣化・作業環境)が原因でトラブルが起きます。おすすめは、写真見積をする場合でも「基本料金+追加が発生する条件」を先に明文化することです。

たとえば「軽度は基本内/固着・深部カビ・分解作業が必要な場合は追加」など、追加条件を先出しすると揉めにくくなります。初回や築年数が古い物件、汚れが読めない案件は、可能なら現地見積(またはオンライン通話で確認)にした方が安全です。

Q. 追加料金はいつ伝えるのがベスト?

A. ベストは見積の時点(作業前)です。追加料金は「後出し」だと思われた瞬間に信頼が落ちます。見積時に2パターン提示にしておくと、当日もスムーズです。

例:
・基本プラン(軽度汚れ):○○円
・重度プラン(固着・深部カビなど条件付き):+○○円
こうして条件分岐として説明すると、値上げではなく「状態に応じた料金」になり、納得されやすくなります。

Q. 「全部込みで」と言われたらどう返す?

A. 「全部込み」を受けると、範囲が無限に広がりやすいので、丁寧に“込みの範囲”を定義しましょう。言い回しは次が使いやすいです。

返し方テンプレ:
「もちろん、できるだけ分かりやすく“込み”でご案内します。その代わり、後から揉めないように、含む範囲/含まない範囲を先に明確にしてよろしいですか?」

そのうえで、換気扇分解・エプロン内部・鏡ウロコ・カビ深部など、揉めやすいポイントだけ除外 or 条件付き追加にしておくのが安全です。

Q. 駐車場代はどちら負担が一般的?

A. 地域・業者方針でばらつきがありますが、トラブルを避けるなら見積時に「負担ルール」を明記するのが正解です。一般的な運用例は次のいずれかです。

  • お客様負担(実費):見積書に「駐車場代実費」
  • 料金込み:その代わり基本料金がやや高め
  • 上限設定:例「上限○円まで当社負担、超過分は実費」

おすすめは、最初から「駐車場がない場合は近隣コインパーキングを利用し、実費をご負担いただきます」など、文章で固定してしまうことです。

Q. 鍵預かりはやるべき?

A. 受けるかどうかは方針次第ですが、受ける場合はルールを決めないとリスクが高いです。鍵預かりは便利な反面、紛失・盗難疑義・入退室の証明などが論点になりやすいからです。

最低限の安全策:

  • 受け渡し方法(対面/キーボックス等)を固定
  • 預かり期間と返却方法を明記
  • 入退室の時刻をメッセージで記録(到着・退出報告)
  • 貴重品・現金の管理はお客様側のルールとして案内

不安がある場合は「初回は立会い必須、2回目以降は応相談」と段階を踏むのも有効です。

Q. 築古物件の注意点は?

A. 築年数が古いほど、汚れよりも設備劣化(腐食・割れ・塗装剥がれ)がリスクになります。落とす工程を強くすると、仕上がりは良くても破損や剥がれの原因になり、クレームに発展しやすいです。

注意すべきポイントは次の通りです。

  • 金属部の腐食(触るだけで崩れるケース)
  • パッキン・コーキングの劣化(深部カビが残りやすい)
  • コーティング・塗装の劣化(研磨で剥がれる可能性)
  • 樹脂の変色(清掃で「白さが戻る」と誤解されやすい)

見積時に「経年劣化は清掃では新品にならない」ことを先に共有しておくと、期待値が適正化されます。

Q. 免責はどう伝えると角が立たない?

A. 免責は「逃げ」ではなく、安全に作業するための前提共有として伝えると角が立ちにくいです。ポイントは、先に相手の不安を言語化してから説明することです。

言い回しテンプレ:
「できるだけきれいに仕上げます。ただ、築年数や素材によっては、無理に落とそうとすると設備を傷める可能性があります。安全に作業するため、経年劣化や素材由来で落ちない汚れは免責とさせてください。その代わり、仕上がりの見込みは事前に正直にお伝えします。」

“免責=何もしない”ではなく、リスクを避けながら最大限やるという姿勢をセットで言うのがコツです。

Q. 当日に条件が変わったら?

A. 当日の条件変化は珍しくありません(想定より重度、追加箇所、家具が多い等)。この場合は、勝手にやり切らないのが重要です。先に「範囲・金額・時間」のどれが変わるかを伝え、了承を取ってから進めます。

現場での一言テンプレ:
「現状を確認したところ、当初の想定より作業が増えそうです。今のまま進めると(追加○円/時間+○分)になります。追加で進める/今回は範囲を絞るのどちらがよいですか?」

“選択肢”を出すと、相手も納得しやすく、後から揉めにくくなります。

Q. 作業後の追加請求はNG?

A. 原則として、作業後の追加請求はトラブルになりやすくおすすめしません。相手の感覚では「終わった後に言われた=後出し」です。例外として許されやすいのは、作業前に追加条件と金額が合意されていて、記録が残っている場合です。

したがって運用としては、追加が発生しそうな時点で一度手を止め、その場で説明→了承→記録(メッセージ等)の順で進めるのが安全です。

Q. 見積書を簡単にするコツは?

A. 見積書は“きれい”より“揉めない”が正義です。簡単にするコツは、文章を増やすのではなく、揉めるポイントだけを固定文で押さえることです。

最低限セット(これだけでOK):

  • 作業箇所と範囲(含む/含まない)
  • 追加料金の発生条件(重度汚れ、分解作業など)
  • 駐車場代・資材費の扱い
  • 作業時間の目安
  • 免責(経年劣化、素材由来で落ちない汚れ等)
  • キャンセル規定

この6点をテンプレ文として固定し、案件ごとに変わるのは「箇所・金額・日程」だけにすると、運用が一気に楽になります。

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